雪国での生活を楽しめる、冬期に寒くない性能を維持する「鳥海山を望む家」

所在地:秋田県にかほ市
主要用途:住宅 新築
敷地面積:487.63 ㎡
建築面積:92.54 ㎡
延床面積:160.29 ㎡
構造/工法:木造軸組工法
規模:地上2階 新築
竣工:2015年4月
施工:(有)山本組

山形県と秋田県にまたがる鳥海山が目の前に広がる住宅地に雪国での生活を楽しむ家づくりを求められました。

ここでのテーマは、いつでも家族の気配を感じられる開放的な空間の中でも冬期に寒くない性能を維持する事、ただ魔法瓶のような高気密高断熱の家ではなく日本の家の要素を随所に残し、これまでの生活スタイルを維持する事でした。

この相反するご要望を満足させるために様々な工夫を施しました。

まずは暖房を大型の薪ストーブとし、雪国では広さを求められる玄関を土間スペースとしてストーブ置場にもしました。
使い勝手から引戸にした玄関戸の気密性は低く、どうしても冬期には冷気が漏れます。
その冷気をストーブで暖め、室内側に暖気を送り込む事で、室内側は冷気が伝わらず、安定した暖かさを得る事が出来ています。
寒冷地としては不利にはたらく吹抜けも2階を温める暖気の通路として有効に働いています。

暖めた熱が外に漏れないように、断熱材は寒冷地仕様とし、壁内に水蒸気が流入しないように内側からは気密シートを全面的に張っています。

水廻りには奥様の夢だったモザイクタイルをふんだんに使用したオリジナルのキッチンカウンターや洗面台を製作しました。
キッチンの収納や洗面所の収納にもいくつもの工夫が散りばめられています。

2階の子供部屋はいつでも間仕切りを変更できるようなフレキシブルなつくりとし、今後の家族構成の変化に耐えられる計画としました。

フリースペースのFIX窓からは天気が良ければ鳥海山を臨むことが出来ます。
子供たちは良い景色を見ながら宿題をこなします。

また室内には国産の杉や松などの無垢材をふんだんに使用し、大工さんとお客様のご希望により、吹抜部分には立派な松の太鼓梁を飛ばしました。
強度のある松の梁は、見た目にも安心感があります。

壁に塗った漆喰は職人さんと共にお客様が自ら塗ったものです。
素晴らしい出来栄えに驚いています。
メンテナンスも含めて、お客様が自ら手を入れやすいつくりになっているのも一つのコンセプトです。

今後の住まい方、経年変化が楽しみな住宅です。